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選考辞退を防ぐ方法とは?

「せっかくエントリーをして、説明会や面談まで参加してくれたのに選考中に辞退をされてしまう…」
そんなお悩みをお持ちではないですか?

本記事では課題のタイプ別に「選考中の辞退を防ぐ方法」を紹介していきます!
まずは「なぜ辞退されてしまうのか?」その原因を見つけ、自社に足りていない取り組みを明らかにしていきましょう。

貴社はどちらのタイプですか?

  1. 全ての媒体で選考中の辞退が多く悩んでいる
  2. スカウト型サービス経由の学生の辞退が多く悩んでいる

- 1の課題でお悩みの場合

まず、エントリーからの内定承諾数(入社学生数)を改めて確認してみましょう。
50人のエントリーから1人の承諾者を出せていない状況であれば、母集団形成の方法や選考フローを見直した方がいいかもしれません。

現在は、多くの企業がスカウト型からの集客で母集団の質を上げ、その上で魅力付けをしていく手法をとっています。

そのため、昔のような母集団形成をした後に学生へのフォローなしで順番に選考へ案内・・という流れでは十分な魅力付けができず選考中に辞退・離脱されてしまう可能性が高くなります。
そんな状況を回避するために、今後は「個に向き合った採用」で選考中に志望度を上げ辞退を減らしていきましょう。

- 2の課題でお悩みの場合

ナビサイトなどの他媒体で接触した学生と同じフローで対応をしていませんか?
もしそうであれば、すでに業界や貴社に興味があった学生の志望度を上げることには慣れていても、そうでない「異業種を希望している学生の志望度を上げることが苦手」ということになります。
スカウト型を使いこなしている企業はここがうまいのです。
本記事を通して、スカウト型経由で接触した学生の志望度を上げる選考中のフォローをマスターしましょう!


目次

  1. 選考中の魅力付け方法
  2. 学生の軸の見極め方
  3. 面接で学生が見ているポイント
  4. 面接のポイント
  5. 最後に

選考中の魅力付け方法

学生に応じて適切な魅力付けを行う=「学生の個に向き合ったフォローをする」ことは、現在の採用活動において欠かせない要素となっています。
これまでのような募集要項やHP、説明会で会社の概要や抽象度の高い情報を伝えるだけでは第一志望群に上がりきらない…というわけです。

その背景にあるのが、学生が就職先に求めること、会社を選ぶ際に重要視することの多様化です。

同じ人材業界志望の学生であっても、「整った教育制度の中で着実に力をつけ、キャリアアップを図りたい」という学生もいれば、「若いうちから裁量権のある仕事を行い、スピード重視でスキルと経験を身につけたい」という学生もいます。

つまり普遍的な「あなたは人材業界志望だからきっとうちの事業に興味を持ってくれると思うよ」というアプローチでは、「個」に向き合えておらず、1人の候補者に対して適切な魅力付けができないまま選考に上げていくことになるのです。

目の前にいる学生がどんなバックグラウンドを持ち、何を大切にして会社を選んでいるのか、企業側は一人一人の価値観や考え方をしっかりと拾い、そこに対して情報提供をしていく必要があります。

学生の軸の見極め方

では学生が何を大切にして会社を選んでいるのか?いわゆる「軸」を見極めるにはどうすればいいのでしょうか?

結論からお伝えをしますと、最も有効な方法は「信頼関係を築き、本音を聞き出すこと」です。
当たり前のことのように思われるかもしれませんが、案外「やっているつもり」の企業が多いのです。

もっと効率的にヒアリングできる方法があるんじゃないか…と探してしまいたくなります。しかし、学生の本音が聞き出せなければ永遠に「個」と向き合うことはできません。
これから、信頼関係を築いていくためのポイントを3つ紹介していきますので、自社はどこまでできているか?振り返ってみましょう!

- 企業側も自己開示をする

面接や面談を実施する際、企業側は「学生を知るために」色んな質問を投げかけます。
はたして面接や面談は企業が学生に合否を出すために一方的に話をする時間でしょうか?

答えはNoです…
学生も同じように「企業を知るため」の時間として参加されています。
学生ばかりが自分の情報をさらけ出す “一方通行のコミュニケーション” ではなく、企業側も自己開示をしながらお互いを知り、信頼関係を築くための時間にしていきましょう。

-  「〇〇さん」に興味をもつ

面接が「企業の採用要件を満たす人材か見定める時間」になっていませんか?
“見定められている”と思うと学生は身構えてしまい、その企業に対して安心や信頼感を感じることはできません。

もちろん面接は合否を出す場でもあるため、企業側も「見極める時間」であることには変わりありませんが、目の前の「●●さん」に興味を持ち、対話の中で相互理解を深められるような面接を目指していけるとよいでしょう。

また、本質的なマッチングの先に入社後の活躍を期待するのであれば、選考段階でお互いがありのままを伝えあい、
そのありのままに対してお互いが「いいな」と思える関係性を築くためのコミュニケーションが重要です。

学生は上記のような感情をすべての会社に対して持てるわけではないからこそ、その1社となれるよう対等な目線で学生と関わっていく必要があります。

- 期待を伝える

学生によって価値観は違いますが、「必要とされたい」という気持ちは深い部分で共通しています。

期待を伝えることは、「あなたの存在がこの会社(あるいは私)には必要である」と自覚させることであり、モチベーションを大きく高めることになります。

「●●さんのこういうところが、うちのこういう事業、こういう場面で活かせると思ってるんだよね!」と、「●●さん」と「企業」の繋がりをこちらから伝えてイメージさせてあげることで入社意欲を引き上げることができます。

面接で学生が見ているポイント

それでは、学生は面接に参加する際、何に注目しているのでしょうか?
毎月キミスカ利用学生に向けて実施をしているアンケート結果より、学生目線で自社の面接を振り返ってみましょう。

- 学生が面接で見ているポイントや情報とは?


※キミスカ24卒学生アンケート結果_202212

面接では「対応・雰囲気」を重視する声が最多でした。
もちろん、面接の内容や「自分の志向性と合うか」「自分に興味を持ってくれているか」も重要ですが、企業が面接で学生を選考していると同時に、学生も面接官を見て対応や雰囲気を感じ取っているのです。

実際に、学生が最終的に入社する企業を決める際「企業で働く人が自分に合っているか」といった会社の人間関係や雰囲気を重視する声が年々強くなっております。


<参考記事>
※就職プロセス調査 (2022年卒)「2021年12月1日時点 内定状況」 リクルートhttps://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/naitei_22s-20211214.pdf

面接では緊張をしてしまう…という学生がほとんどです。
そんな時に、緊張を解す空気作りや学生自身に興味を持った深堀りの質問など、丁寧な対応をしてくれる企業は印象に残ります。

同時に面接官や人事以外のメンバーも同じような雰囲気の人が多いんだろう…と会社への評価を上げるきっかけにもなります。
面接で企業の対応や雰囲気に注目をする学生が多いことを念頭に置いて、志望度アップに繋がる場づくりを心がけましょう。

面接のポイント

企業が面接で学生の選考をするのと同じように、学生側も企業を見極めていることが分かりました。
それでは実際に、学生に好印象の面接とはどのような特徴があるのでしょうか?

こちらもキミスカ利用学生のアンケート結果から見ていきましょう。

Q 面接時に質問されて嬉しかった・印象が良かったことはなんですか?

  • 自分の活動について深掘りしてくれた
  • 自分の特性の話の際に、否定せず受け入れながら質問してくれた
  • アイスブレイクをしてくださると、緊張がほぐれて話し易くなります
  • 対話ベースで話をしてくれたところ
  • 自己紹介で挙げた特徴を深掘りして人間性を見てくれたこと

全ての回答に共通しているのは、前半で述べた「信頼」に繋がるコミュニケーションができたという点ではないでしょうか?

自分自身に興味を持ってくれたこと、受け入れてくれたこと、対等な目線で話をしてくれたことなど、決して難しいテクニックを使って面接をしていたわけではないようです。
学生にとって今の会社の面接はどんな風に評価されているか?面接終了後、どんな気持ちになっていてほしいか?改めて採用担当と面接担当者で話し合ってみてもいいかもしれません。

採用を行っているのは採用担当の人事だけではないはずです。
初回接触~選考の過程で採用に関わるメンバー全員で、ペルソナや採用のスタンス、自社の採用課題など共通認識を持つことが採用成功における大きなポイントになります。

本来であればペルソナである学生を落としてしまったり、学生への情報発信が適切にできなかったりと、共通認識が取れていないことで生まれる悪循環は採用成功を遠ざけてしまうので、選考過程でもこまめな情報共有をすることが大切です。

最後に

いかがでしたでしょうか?
せっかくエントリーをしてくれたのに、選考途中で辞退をされてしまうのはもったいないですよね…

採用媒体や採用・就職に対する価値観、考え方が多様化するからこそ、これまでのやり方では通用しない部分が出てきてしまうのはある意味仕方のないことです。
多様化しているからこそ、「個」を理解し「個」にアプローチをすることが最も有効なのです。

1人の採用にかけられる時間には限りがあると思います。
しかし、学生と信頼関係を築き、お互いが何を大切にして採用 / 就活をしているのかを伝えあうことで、学生に有意義な情報を与え、さらには1人の採用成功を実現することができるのです。

選考中の辞退に悩まれている企業は、今一度自社の選考フローや採用のスタンスを振り返ってみましょう。