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インターンシップ設計のポイントとは?

年々、インターンシップに参加する学生は増えていますが、

  • 企画したものの学生が集まらない…
  • インターンシップ参加後、選考に繋がらない…

などのお悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、学生目線に立ってインターンシップを捉えなおし、設計の際のポイントや満足度を上げる方法について解説いたします!


  1. インターンシップに参加する目的とは?
  2. インターンシップ設計のポイント
  3. 満足度の高いインターンシップとは?
  4. 最後に

インターンシップに参加する目的とは?

‐ 学生がインターンシップに参加する目的

まず初めに学生がインターンシップに参加する目的=インターンシップに求めることについて見ていきたいと思います。
参加目的からずれた企画をしてしまうと、訴求の際に刺さりにくかったり、予約したものの参加前に優先度が下がりキャンセルになってしまったりと、参加に繋がらないケースを生んでしまいます。

そのようなケースが生まれないためにも、学生がインターンシップに求めることを把握したうえでコンテンツの設計やスカウト文面を作成していきましょう。
インターンシップは企業単位で開催されるものになるため、全期間通して「企業研究の場」として活用する学生が多いです。
ですが、それ以外の目的に着目すると、開催タイプに応じて変化する部分もありますので、まずはこちらを細かく見ていきましょう。



キャリタス就活 学生モニター2026調査結果(2025年3月発行)
「2026年卒特別調査 インターンシップ等に関する特別調査」
https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/03/202503_internship_chosa.pdf

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※学生のキャリア形成支援活動(4類型)
タイプ1 :オープン・カンパニー (業界・企業による説明会・イベント)
タイプ2 :キャリア教育 (大学等の授業・産学協働プログラムや企業による教育プログラム)
タイプ3‐① :汎用的能力活用型インターンシップ (職場における実務体験/5 日間以上)
タイプ3‐② :専門活用型インターンシップ (職場における実務体験/2 週間以上)
タイプ4 :高度専門型インターンシップ(試行) (高度な専門性を有する大学院生限定) *本調査では除外

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短期間で手軽に参加できるオープンカンパニーなどは、業界研究・企業研究の場として期待される部分が大きいことが分かります。
一方で長期間のプログラムになるほど「その企業の選考を有利にするため」という回答の割合が増えています。
参加前から比較的志望度が高いからこそ、拘束時間の長いプログラムであっても参加して選考を優位に進めたいという気持ちがあらわれているともいえるでしょう。

プログラム形式により学生の参加目的や求めることにも違いがあらわれることが分かるため、自社の開催形式に合わせて学生のニーズをとらえることが必要になるといえます。

‐ インターンシップに期待することと不安なこと




引用:就活みらい研究所【2026年卒インターンシップ・就職活動準備に関する調査】(2024年11月)
https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2024/11/topic_26s_20241114.pdf


インターンシップに期待することを見てみると、前述のインターンシップ参加の目的と同様に、「その後の選考を有利に進められること」「体験プログラムにより会社理解を深め、その後の進路検討のヒントを得ること」を期待していると考えられます。

不安なこととしては、「選考への影響度」に関する回答が多い結果となりました。
具体例としては、「インターンシップ参加後は早期選考に案内をされるのか」「インターンシップで選考に繋がるアピールができたかどうか」といった参加後のフローの部分と、「インターンシップに参加しなかったことが選考で不利に働くのではないか」という参加しなかったことに対する不安などがあげられます。

この不安を解消するためにも、インターンシップ後のフローを参加前の段階で明示することや、選考案内の際にインターンシップの参加有無が与える影響について説明をしておくことが必要です。

インターンシップ設計のポイント

これまでの項目でインターンシップの参加目的や学生が不安に感じていることについてお伝えをしました。
その内容を踏まえ、インターンシップに来てくれた学生の参加満足度・企業に対する志望度を引き上げるためのインターンシップの設計のポイントについてご紹介します!
ズバリ設計のポイントは大きく3つです。

①就業体験を充実させる
②事前事後学習を充実させる
③インターンシップ参加~本選考参加までの繋ぎ止め施策も同時検討する

それぞれの項目について詳しく解説をさせていただきます!

‐ ①就業体験を充実させる

インターンシップの参加目的の大部分は「企業研究」であることが分かりました。
その手法として、多くの企業が人事から一方的に会社説明や仕事紹介をしているのではないでしょうか?
これがベーシックな手法ではあるかと思いますが、「理解を深める」「満足をしてもらう」というレベルまで引き上げるためには、学生自身が体験をすることが効果的です。
実際の仕事体験をしてもらうようなコンテンツや、それが難しいようであれば現場の社員に登壇してもらい、仕事やプライベートのリアルな部分を語ってもらうコンテンツも疑似体験をするという点で効果があると考えております。

‐ ②事前事後学習を充実させる

事前学習はインターンシップに対する目標設定、事後学習はインターンシップ後のフィードバックを指します。
満足感を感じてもらうためには、参加前の学生の期待値をクリアすること、期待を超えた成果を感じてもらうことが必要になります。
この「期待」が指すのが、インターンシップで成し遂げたい「目標」になります。
そもそも目標が設定できていないと、学生自身もこのインターンシップで何を得られたのかの振り返りがしづらく、「参加して終わり」の状況を作ってしまうことになります。
ですので、インターンシップ前に学生が何に期待しているのかをすり合わせ、企業と学生の双方が「今回のゴールはどこなのか」を把握できるような時間をインターン前や当日のコンテンツに組み込んでいただくことがおすすめです。

次に、事後学習のフィードバックについてです。
フィードバックしていただく一番の効果は学生に「この企業のインターンシップに参加してよかった」と再認識してもらい志望を引き上げることにあると考えております。

  • インターンシップで得られたことに対する評価や振り返りをし、参加した意義を再認識してもらう
  • 企業から自分のどこがどう評価されているのかを知り、自己分析や今後の就活に生かす

など、参加したからこそ得られた成果を言語化することで、「参加して終わり」にさせない導線を敷くことができます。
ここでより有意義なフィードバックをするためにも事前の目標設定は必要ですし、インターンシップ参加から次のステップまでの繋ぎ止めのいち施策としても、フィードバックの機会を設けることは大変効果的だと考えております。

‐ ③インターンシップ参加~本選考参加までの繋ぎ止め施策も同時検討する

インターンシップを設計する際、インターンシップのコンテンツを考えるところに時間を使っていただくことが多いと思いますが、それと同じくらい大切になるのが「インターンシップ参加後の繋ぎ止め施策」です。
学生のエントリー獲得が年々難しくなっていることから、今後は入口の母集団形成だけに注力するのではなく、インターンシップに参加してくれた学生を選考まで繋げる「エントリー者の離脱対策」も非常に重要なお取り組みになってまいります。

その一つが先程のインターンシップ参加後のフィードバック面談であったり、色んな社員に会ってもらう座談会、定期的な情報発信や連絡といった細やかな施策になります。
インターンシップを設計する際に、どれくらいの離脱が見込まれるのか、それに対してどんな手を打つことができるかといった部分まで計画を立て、事前にリソースを確保していただければと思います。


満足度の高いインターンシップとは?

インターンシップをきっかけに自社への志望度を高め、選考に進んでもらうためには「インターンシップ参加後の満足度を高める」ことが必須となります。


参加したインターンシップの満足度とその後の選考エントリー状況の関係性を見てみると、満足度が高いほどその後の選考参加に繋がっていることが分かります。


キャリタス就活 学生モニター2026調査結果(2025年3月発行)
「2026年卒特別調査 インターンシップ等に関する特別調査」
https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/03/202503_internship_chosa.pdf


では、参加後の満足度に関わる要素としてはどのようなものがあるのでしょうか?



キャリタス就活 学生モニター2026調査結果(2025年3月発行)
「2026年卒特別調査 インターンシップ等に関する特別調査」
https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/03/202503_internship_chosa.pdf


株式会社キャリタスの2026卒特別調査によると、インターンシップでの「社員との接点」「参加による成長実感」の有無が、参加後の満足度との相関関係にあることが分かりました。

インターンシップ参加後の満足度が高い学生のうち、「成長を大いに実感できた」と回答した学生の割合は98.3%、
「社員との接点が十分にあった」と回答した学生の割合は96.8%でした。


さらに、具体的に参加して良かった/不満に思った理由としては下記のような回答がありました。


キャリタス就活 学生モニター2026調査結果(2025年3月発行)
「2026年卒特別調査 インターンシップ等に関する特別調査」
https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/03/202503_internship_chosa.pdf


ぜひインターンシップをご計画いただく際は「この2点を満たせる内容か?」を評価ポイントの一つにしていただければと思います。



最後に

いかがでしたでしょうか?
インターンシップを設計・運営する際は、学生が何を目的として参加するのかを明確にし、参加後のフォローアップも含めて検討をしていただければと思います!


今回のポイントを抑え、1人でも多くの学生をインターンに呼び込み、その後の選考に繋げていきましょう!